刀（月山貞勝）綾杉肌・貴重刀剣

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【刀】無銘（月山貞勝）綾杉肌

種別：刀
長さ：67.4
反り：1.7
目くぎ穴：1

元幅：約3.19cm
先幅：約2.06cm
元重：約0.79cm
先重：約0.46cm

刀身重量：約812.6g

鎬造り、庵棟。身幅広く重ねやや厚く、反り頃合いにつき中鋒。地鉄は板目が上下に波打つ「綾杉肌」となり、地沸微塵に細かくつく。刃文は匂い出来の乱れ刃で、小互の目に小乱れ交じり、帽子は直ぐに小丸に返る。

ため息の出るような、極上の地鉄は必見です。

鎌倉時代初期の刀工「鬼王丸」が鍛えた綾杉肌の霊剣は、不思議な力が宿るとされ古来珍重されてきました。
この独自の鍛錬方法によって生み出された刀ですが、室町時代の終わりに衰退してしまいます。
江戸時代後期、幕末の復古刀の時代に月山貞吉によって月山派は再興し、失念していた技法も再び脚光を浴びるようになりました。
明治の廃刀令によって、その技術もまた陰りを見せますが、帝室技芸員となった月山貞一、宮内庁御用刀匠となった月山貞勝の両名の功績で、日本を代表する流派にまで発展しました。

本格的に綾杉肌を鍛えたのは「月山貞勝」で、最高の栄誉である天皇陛下の【大元帥刀】をはじめ、宮家への献上刀、優秀な軍士官学校卒業生へ贈られる恩賜刀などを鍛えています。

貞勝は、大正から昭和を代表する刀工で、とくに綾杉肌の作品の評価が高く、日本国内だけではなく、海外でも注目されています。

本作は、うぶ無銘の献上打ちと思われるもので、貴重刀剣認定書と、令和五年の備山鞘書きがございます。

刃切れ無し。銀無垢ハバキ、白鞘。

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